「そうちょう」なる単語が一杯出て来る珍妙雑記。

 うぅ〜、胃が重い。
 昨夜「忍」にて鱈腹喰って呑んで笑ったのは良かったが、流石に喰い過ぎだ。日常生活における3日分(金額ベースで行くと1週間分)くらいは喰った気がする。酒の量もかなりのもんだったし、普段20時とかには寝てるオレが1時近くまで騒いでたので、翌日である今日はのんびり身体を休めていたいものなのだが……。
 残念ながら今日は、空港にて終日働かねばならない、休日出勤の当番の日。
 出勤してみると、昨夜一緒に呑みに行った(オレが半ば強引に誘った)曹長殿はまだ出て来ていなかった。オレも若干遅れ気味で行ったのだが。やっぱり曹長も今朝は少々辛かったのか。すると、空港に向けて出発する予定時刻を若干過ぎ、漸く曹長が現れる。
 ……か、顔が赤い。
 不安に思いつつ着替えて出発しようとすると、車の鍵を渡せと曹長が言う。「行きはオレが運転すっけん、帰りは任せる」。エッ、顔赤いッスよ?
 不安は的中、蛇行しつつ進む社用車。田舎の農道でしかも日曜早朝とあって道はガラ空きなのだが、たまに超安全運転(アベレージ15km/h)の軽トラックとかに追い付いてしまう事もある。すると、間にマイルドセブンの箱が幾つ置けるかってくらいに接近。じいちゃん煽っても仕方無いだろうに。(そういや犯罪起こって裁判用の書類作る時って、大きさを比較対照するために置くのは何故マイルドセブンの箱なのだろう?)。本来は運転が無茶苦茶上手い曹長なのだが、身体がボロボロの状態では自動車学校の高校3年生レベルに逆戻りしてしまうんだな。
 兎にも角にも空港に到着し、何事も無く仕事を終え、帰路に就いた。あ、OBの人がオレのところに来たが、それならそうと言って欲しかった。面識が無いものだから何も知らずに対応してしまったよ。慫慂の手順とか内容とか、色々とチェックされてたんならイヤだな。
 辺境に戻り、家に着いたのが17時。んで横になり身体を休めていると……寝た。こんな変な時間に寝ると夜眠れなくなりそうだから寝たくは無かったんだが、身体を休めないと全くどうにもこうにもならない状態だったのだ。当初はとりあえず身体を横たえ楽な姿勢を取る事にしたのだが、その時点で「あぁこりゃ寝るだろうなぁ」とは思っていたから、まぁ寝るべくして寝た訳であり、全ては自分の意思の範囲内であり自己責任である。
 身体を癒している筈なのに何故か苦悶しつつ眠っていると、家のインターホンを鳴らす人物が(目覚めた直後はそれがインターホンだと理解出来ず、何回も鳴らさせた上に一旦は帰らせてしまったのだが)。時計を見ると18時半。しんまちさんが引越しの手伝い要請に来たのかな?それともまた今日も晩飯を喰いに行こうと誘いに来たのかな?
 出てみると、同じ宿舎のはしぐちさんの奥さん。先日生ゴミバケツを持った不審な姿を見られた当の相手だ。そーいや御主人は今回の異動で転勤になったんだったな。奥さんは、自治会費を納めに来たようだ。もう転出するんだし、1ヶ月分¥600なんか踏み倒して貰って構わなかったんだが(その方が自治会長のトコに払いに行くオレの手間も省ける)。寝ボケマナコで応対し、¥600を受け取る。転出されるので、社交辞令的に二言三言挨拶を交わす。色々と話そうにも、殆ど接点が無いので言う事が何も無いのだ。そもそも御主人は何の仕事をしてるんだ?
 奥さんは生ゴミバケツの件には触れなかった。心底安心したが、よく考えると、奥さんの中では「触れてはいけない事」リストの一つに列記されていたのかも知れず、それはそれで何かイヤだなぁ。けど多分もう一生接点無いまま過ごすだろーし、まぁ良かろう。