esperanca2005-09-29

 9月26・27日の両日、NFL2005シーズンweek3の14試合が行われた。各試合の結果、および詳細なレポートは、他のサイトに任せるとして……(^^ゞ。


 兎にも角にも、波瀾が怒濤のように続いている今シーズンだ。
 現時点で勝ちっ放しのチームは(ByWeekで2試合のみ消化のチームも含めて)、Ind.Colts、Cin.Bengals、Was.Redskins、T.B.Buccaneersの4チームのみ。昨季プレイオフに進出したのは、AFC決勝で敗れたColtsのみだ。Bengalsに至っては、1990年以来14年連続してプレイオフに進出しておらず、その間、勝越しシーズン0回、カンファレンス最低勝率3回たる、「リーグのお荷物」だ。「アメリカ版ダメ虎」とも言える(日本版が何を指しているかは敢えて言わない、今年は優勝オメデトウ)。
 逆に未だ勝ち星を挙げていないのは、Oak.Raiders、Hou.Texans、Bal.Ravens、Ari.Cardinals、G.B.Packersの5チーム。RaidersやRavensは大型補強やシステム改変で注目を集めたチームだし、TexansやCardinalsは攻撃に核が出来て「今シーズンはいよいよプレイオフか!?」と期待していたチームだし、PackersはQBブレット・ファーブの涙をそそる「漢」の姿に、思わず「勝たせてあげて」と叫びたくなるチームだ。個人的には「このチームが嫌い」ってのが薄いので、御贔屓のチームが勝利を積み重ねつつも何処のチームもそれなりに結果を残して欲しいものなのだが(無理を言っているとは自分でも解ってる)。早いトコ、連敗街道から脱出して欲しい。
 因みにこの「●●●」チーム(餡団子では無い)、次の試合は以下の通り。
  Oak.Raiders−Dal.Cowboys(2-1)
  Hou.Texans−Cin.Bengals(3-0)
  Bal.Ravens−N.Y.Jets(1-2)
  Ari.Cardinals−S.F.49ers(1-2)
  G.B.Packers−Cal.Panthers(1-2)
 う、厳しい。RavensとCardinalsは十二分に勝機があるが、他は大変だなぁ。特にTexansは、ご愁傷様ですm(_ _)m。


 はてさて、9/25の雑記で「希望的観測を込めた予想」と題して取り上げた3試合を。


 N.E.PatriotsPit.Steelers。
 予想:34-20でSteelersの勝利。結果:23-20でPatriotsの勝利。


 ……ズーン_| ̄|○。勝てるハズの、いや後半途中までは勝ってた試合だったのに。
 RBコーリー・ディロンの4ydsTDランで先制は許すものの、QBベン・ロスリスバーガーWRハインズ・ウォードの85ydsTDパスが通って同点、更にKジェフ・リードの33ydsFGで逆転。Patsの守備の要の一人でもあるSロドニー・ハリソンが負傷退場、QBトム・ブレイディにもミスが目立ち、ターンオーバーを奪うシーンもあって、ゲームの主導権を渡さない。
 しかし、RBウィリー・パーカーのランは、やはりこれまでの2試合とは違ってそうそう伸びない。やっぱ流石はPatsの守備陣だ。
 QBロスリスバーガーのパスも、やっぱりなかなか通らない……と思ってたら、何故かパント蹴ってる。アレ、why?QBロスリスバーガーは学生時代にキッカー経験でもあるのか?Pクリス・ガードッキが怪我でもしたか、ウ○コでもしてたか?
 後半に入り、アジャスト能力でリーグトップの実力を誇るPatsスタッフ陣が本領発揮したのか、Patsの攻撃が噛み合い始める。QBブレイディからのショートパスが高確率でヒットし、またもRBディロンTDランへと繋がれて17-13と遂に逆転を許す。これでリズムが良くなったのか、Patsは守備も動きが良くなり、DEリチャード・シーモアLBウィリー・マッギネストとQBサックを連発。Patsのブリッツは出所が読み辛いし切れ味が優れてるし、勝負どころでヒットさせる辺りが強力。
 FGを追加され7点差となっての、残り3分余りからのSteelersの攻撃。FGじゃ届かないので、絶対にTDを奪わなくてはならない。時間も無いので、ノーハドル&ショットガンでの攻撃となり、QBロスリスバーガーの真価が問われる局面。
 ショートパスのヒット/インコンプリートを2回ずつ繰り返した後、WRウォードWRクインシー・モーガンへと連続ヒットさせ、敵陣17ydsに迫る。が、反則罰退・パス不成功・QBサックと3点セットをしでかし、全く前進出来ない。4th&11ydsとなり、一縷の望みを託したWRモーガンへのパスが不成功、万事休す……かと思いきや、CBチャド・スコットがこの土壇場でパスインターフェアランスの反則を犯し、一気に23yds前進し1stDOWN更新!CBスコットは、かつてドラフト1巡で指名してくれて、先発出場の機会も多く与えて育ててくれたSteelersに、恩返ししたかったのだろうか?まぁ、有難く受け取っておこう。
 ま、こうなりゃ、とても23歳とは思えぬくらいに肝の座ったQBロスリスバーガーは、落ち着いてWRウォードへ4ydsTDパスを決める。鮮やかな同点劇。
 が、残念なことに、Patsの攻撃に残してしまった時間が長過ぎた。新人CBエリス・ホブズの好リターンもあり、Pats陣38ydsからの攻撃は残り1分14秒。これだけあれば、QBブレイディFGエリアまでは余裕で持って行ける。RBケヴィン・フォークへの17ydsパス、FBパトリック・パスへの14ydsパスと連続ヒットさせて前進し、RBディロンのランを挟んでWRデイヴィッド・ギヴンズへのパスでゴール25ydsまで迫る。凄ェ、パスを1度も失敗してない。
 残り5秒となった次のプレイで、PatsはKアダム・ヴィナティエリの43ydsFG。これが見事に決まり、華麗な決勝点。


 ちょっと疑問だったのだが、残り1分半で敵陣4ydsでの1stDOWNとなった局面で、ランという選択肢は無かったのだろうか?前進出来なくても、4回繰り返せばAv.1ydsで丁度TDに届く計算だし、何よりも時間を消費出来る。残り30秒からなら、QBブレイディと言えどもかなり無理しなけりゃFG圏まで前進するのは厳しいし。ま、パスの方がより確実に同点に出来ると踏んだのだろうなぁ。難しいところだ。
 逆に、Patsの2ミニッツオフェンスは、流石と言うより無い。この土壇場で全くミスをしないし、無理してる感じも無い。淡々と、着々と前進し、当然のように決勝FGに繋げている。この辺は王者の貫禄って奴か。


 オレの予想段階でこの試合を左右する要因として挙げていたのが、SteelersのRBパーカーのランだった。「勝敗を分けるのは、このRBパーカーのランをPats守備陣がどれだけ止められるか、だと思う。走れるなら、パスも自然とヒットするようになるし、それによってランも進み易くなる。止められるなら、QBロスリスバーガーにはまだパスのみで試合を動かせるだけの力は無いように思うので、ランもパスも手詰まりになり、Patsの勝利は一気に近付く。」って部分。これが、最悪の形で予想的中となってしまった。RBパーカーのラン成績は、17回55yds獲得と低調。最長でも11ydsで、これまでの2試合で見せた爆発力は完全沈黙。ランが手詰まりになり、QBロスリスバーガーのパスも安定感を欠く。12/28で成功率43%とは彼らしくないし、4QBサックを被った以外にも常にPatsのブリッツの脅威に苛まれていた感じ。


 これで、Steelersのレギュラーシーズン連勝記録は16でストップし、QBロスリスバーガーは先発デビューからのレギュラシーズン初黒星となり、Patsに去年の借りを返された形となった。
 ま、苦しみながらも2TD/0INTと結果を残したり、終盤の同点劇を演じたり、QBロスリスバーガーとしては良い経験になったことだろう。次はオープンデイトなので、ゆっくり休んで次戦に臨んで貰いたい。


 Oak.RaidersPhi.Eagles
 予想:27-13でEaglesの勝利。結果:23-20でEaglesの勝利。

 この試合は、試合展開をあまり憶えてないので、スタッツ中心の評価で。
 「両チームの実力派大型ワイドアウトにして超問題児、WRランディ・モスWRテレル・オーウェンズの直接対決」を注目ポイントとして挙げていたが、やはりコイツ等は面白い。WRランディ・モスが31ydsれレシーヴを含む5回86ydsを記録すれば、WRテレル・オーウェンズは9回80yds、1TDを挙げる活躍。しかも、巧い具合にディープゾーンで相手DB陣を引き付けてくれるもんだから、他の選手がフリーになる局面も導き出してる。RaidersはTEコートニー・アンダーソンが5回100yds、EaglesRBブライアン・ウェストブルックが6回140yds、1TD。RBウェストブルックはスロットレシーバーとしての方が才能を活かせてるぞ。
 んで、「勝敗を左右するのは、トリガーマンたる両チームのQBと、それを封じようとするLB陣の対決」と書いたが、RaidersはQBケリー・コリンズが24/42、345yds、2TD/0INT、1被QBサックだったのに対し、EaglesはQBドノヴァン・マクナブが30/52、365yds、2TD/1INT、0被QBサック。 Raidersの守備陣は、相変わらず相手QBにプレッシャーを掛け切れていない。怪我の具合が悪いQBマクナブにこれだけ投げさせたら、そりゃあかんわなぁ。
 それにしても、鳴り物入りでRaiders入りしたRBラモント・ジョーダンが、いかんなぁ。これまでの3試合で、49回148yds(平均3.0yds)、1TD。リーグ28位で、Atl.FalconsのQBマイケル・ヴィックより27ydsも劣っている。ホントにあれだけ期待を受けたRBかよ。 レシーヴで16回125yds、1TDと結果を残しているが、それだけなら去年までのRBでも可能だ。もっとゴリゴリとした走り、ゲーム100yds突破は余裕でこなすくらいのパワフルな走りが見たい。
 「試合展開をあまり憶えてない」と書いたが、強烈に記憶に残ったのは、残り12秒で決勝のFGを決めたEaglesKデイヴィッド・エイカーズ。コイツ、何とまぁハムストリングの故障で、ロクに立ってもられないのだ。実際、2ndQのTDの後のTFPでは、キックをブロックされて、自身も太腿を押さえて苦悶していた。そんな脚でプレイ出来るのかと疑問に思っていると、3rdQではTFPのキックを2回とも成功させ、最後は決勝FGを鮮やかに決めて見せた。凄い、凄過ぎる。
 次戦は欠場を余儀無くされるというKエイカーズ。彼の勝利への執念が、崩壊の危機にあるEaglesを救った。余りにもカッコ良かったので、今日の画像は、決勝FGを決めた彼、Kエイカーズで。


 Atl.FalconsBuf.Bills。
 予想:37-17でFalconsの勝利。結果:24-16でFalconsの勝利。

 うはははは、ボハハハハ!……(ドン・観音寺)。見事な勝ちっぷりでした、流石は我がFalcons!
 試合の流れとしては、一度リードを奪ってからはFalconsが余裕を持って立ち回り、追い付かれること無く逃げ切り。
 FGで先制したBillsをFalconsはQBマイケル・ヴィックTEドゥウェイン・ブレイクリーの9ydsTDパスであっさりと逆転、Billsがもう1回FGを返すが QBヴィックWRマイケル・ジェンキンズの15ydsTDパスで差を広げる。3rdQに一時は1点差まで迫られるも、RBT・J・ダケットの12ydsTDランでダメ押し。4thQに入ってからのBillsの3回の攻撃は、「QBロスマンのパスをCBデアンジェロ・ホールインターセプト」、「1ydsを残しての4thDOWNギャンブルでQBロスマンのダイブをDEパトリック・カーニーがノーゲインでストップ」、「QBロスマンDTロッド・コウルマンサックを受けファンブルDEカーニーにリカバーされ、チャレンジでも判定は覆されずターンオーバー」と全く駄目。結局は8点差を付けての勝利。
 ま、もっと余裕のある展開にも出来たように思えるが。やっぱ、7回75yds罰退と反則が多かったのが響いたか。
 戦前予想で「勝敗のポイントもやはり、QBの出来如何に掛かってる」「パス成績が上回った方が、勝利に俄然近付く」なんて事を書いてみたが、FalconsのQBヴィックが15/27、167yds、2TD/1INTとそこそこの成績を残したのに対し、BillsのQBJ・P・ロスマンは10/23、75yds、0TD/1INTと散々な大乱調。そりゃBillsの攻撃も進まんわなぁ。 QBロスマンも、QBドリュー・ブレッドソーを追い出してまでスターターの座を得たのだから、もっとしっかりしなきゃ駄目だよ。1点差で土壇場の4thQに2回もターンオーバー許してるようじゃ、身に吹き付ける風も冷たいさ。
 Falconsは、得意の地上戦でも、自慢の「DVDアタック」が健在であるところを存分に見せ付ける。QBヴィックが9回64yds、RBウォーリック・ダンが15回97yds、RBダケットが12回75yds、1TD。トータル236yds。1試合平均でも183.7ydsとし、新人ながら現在リーディングラッシャーのRBカーネル・ウィリアムズを擁するT.B.Buccaneersに27ydsもの大差を付けての断トツNo.1。因みにリーグ最下位のBal.Ravensは平均45.5ydsで、Falconsの1/4にも満たない。素晴らし過ぎるぜぃ!
 ま、こんな感じで地上戦メインに戦ってる限り、安定して勝てるって事だわなぁ。走りに走って、スーパーボウルまで走り抜けッ!