地震・雷・火事・異例の人事。

 本日15時頃、いつものように仕事をしていた時の話。
 トイレに立ってデスクに戻り、座って端末を眺め遣り、「今日は割りと早く終わるかな」などと思っていた。すると何となく、世界がゆるりとグラついた感があった。例えるなら、呑んでいたら思いの外アルコールが回っていて立ち上がる時にヨロッとする、あの感じ。ただ、揺れ自体はかなり微弱なものだった。
 隣席や向かいの席の上官に訊いてみた。「今、ちょっと揺れませんでした?震度1あるか無いかくらいのヤツ」。すると上官達は「ウソやん、揺れとらんって。お前まだ酔っとるんやろがぁ」。
 ……酔ってたのはアンタだ。朝から赤黒い顔をして蕩けた眼で全身から甘い香りを漂わせて、完全に二日酔いだったのはアンタだ。
 まぁいずれにしろ、揺れを感じたのはオレ1人だったようだ。じゃあ勘違いかな。椅子に座る角度が微妙にズレててしっくり来なかったから、椅子が傾いたのを地震と間違えたのかも知れない。
 ただ、この時ちょっと思い付く事があった。先日鹿児島で震度1〜2程度の地震があった時、職場内でもそれに気付く者と気付かないものは半々だった。震度1とは「屋内にいる人の一部がわずかな揺れを感じる」レベル、震度2は「屋内にいる人の多くが揺れを感じる」レベルであり、必ずしも全員が気付くものでも無いようだ。「揺れにほんろうされ自分の意志で行動できない」震度7は兎も角、震度3でも「屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる」とあり、気付かない人も居るらしい。だとしたら、本当に地震はあって、オレは気付いたが周囲は気付いていないだけなのかも。
 と思っていたら、本当に地震は起こっていた。「Yahoo!天気情報」の地震履歴を見ると、15時4分頃に種子島近海を震源とする震度1の地震が記録されている。ホレ見ろ、オレは間違ってなかった!誰だ、人を酔っ払い呼ばわりしたのは!
 ただ、この地震履歴を見ると、相変わらず福岡では余震が頻繁に続いている事が判る。震度4ってのもある。新潟は収まったようだが、今度は宮城や福島と云った東北地方南部でかなりの頻度の地震が続発している。スマトラの例もあるし、怖いものだ。
 そして、先日目にしたあるニュース。新聞や大手ニュースサイトではあまり扱っていないようだからデマめいたものかも知れないが、ちょっと気になった。それは、「関東地方で大規模な地震雲を観測、マグニチュード6クラスの地震が関東地方を襲う惧れ」というもの。新潟や福岡では最大の震度を観測した地域が人口密集地では無かったから被害はあの程度で治まったが(被害を受けた本人にとってはそれが全てであり過疎地だろうと何だろうと変わりは無いのだが)、人もビルも異常に多い東京近辺で起こったら、例え地震の規模が多少小さかったとしてもその被害が甚大になるのは目に見えている。
 昔は東京で人が死のうがどうだって良かったが、今は多数の友人が居る。東京だけでなく、福岡にも新潟にも宮城にも北海道にも沖縄にも居る。命に関るとか怪我を負うとかで無くとも、辛い思いをして欲しくない。起こらないのが一番だ。