別添2、NFC-EASTの大混戦の結末と、混沌系における位相空間の解析、の巻。

 全4チームが2ゲーム差内で犇く大混戦のNFC東地区だが。先ずは成績から。
  Giants 6勝2敗、233得点−143失点
  Cowboys 5勝3敗、181得点−137失点
  Redskins 5勝3敗、152得点−149失点
  Eagls 4勝4敗、173得点−184失点

 やはり、現時点で頭一つ抜け出しており、攻撃力・得点力・攻撃バランスで他を圧倒しているGiantsが、有利と見るべきか。此処が本命で、あとはCowboysが対抗、昨季NFCチャンピオンのEaglesは厳しい状況。昨季の戦力ならいざ知らず、今のチーム状態なら2ゲーム差は結構キツい。


 攻撃では、Giantsが平均得点でリーグ1位(29.1点)と抜きん出ている。RBティキ・バーバー健在に加え、QBイライ・マニングWRラクシコ・バレスの新ホットラインが破壊力を見せ付けている。TEジェレミー・ショッキー等、他の攻め手も豊富。ゴール前に強い選手が多いのは大きな武器だな。
 Cowboysは、獲得距離ではリーグ6位と12位のGiantsを上回っているのだが、決め手を欠いている印象。ベテラン陣が織り成すパスアタックが奮闘しているだけに、RBジュリアス・ジョーンズ等が万全の状態で試合出場し、かつ安定したラン攻撃を繰り出せれば、Giantsと比較しそう遜色無い得点力を発揮出来ると思うのだが。
 RedskinsとEaglesは明らかにこの2チームより劣る。QBマーク・ブルネルとQBドノヴァン・マクナブが投げまくるパス攻撃は面白いのだが、故障やら不振やら暴言でチーム離脱やら、不安要素が多過ぎる。RBクリントンポーティスを抱えるRedskinsの方が比較的マシか。


 守備では、喪失距離でリーグ5位のCowboysが優位。7位のRedskinsがこれに続き、残りはGiants25位・Eagles26位と低迷。
 Cowboysは、今季新しく導入した3-4守備がまずまずの成果を挙げている。特にラン守備に関しては、地区内では群を抜く実力。LEマーカス・スピアーズLOLBデマーカス・ウェアのドラ1ルーキーコンビも頑張ってる(LBウェアは月間ルーキーMVPも獲得したし)。
 他の3チームは、ちと厳しい。Redskinsは序盤こそ好調さが際立っていたが降下曲線を描いているし、GiantsもEaglesも守備が噛み合ってない。


 続いて、スケジュールを見てみる。残り8試合のうち、地区内対戦の数を括弧内に書き、現在上位にいるチームとの対戦を太字で拾って行くと−。
  Giants(4) Vikings、EaglesSeahawksCowboysEaglesChiefsRedskins、Raiders
  Cowboys(3) Eagles、Lions、BroncosGiantsChiefsRedskinsPanthersRams
  Redskins(3) Buccaneers、Raiders、ChargersRams、Cardinals、CowboysGiantsEagles
  Eagles(4) CowboysGiants、Packers、SeahawksGiantsRams、Cardinals、Redskins


 うっわぁ、何処も厳しいなぁ。楽に勝てそうな相手が見当たらない。この中で言えばEaglesがマシな方っぽいが、自軍のチーム力が低下し切っているからなぁ。
 Redskinsは、かなり厳しい。何がキツいかって、最後の地区内3連戦。何処も死に物狂いなのは目に見えてる。1勝2敗なら上々、3連敗も有り得る。
 鍵は、GiantsとEaglesの2回の対決か。2連勝出来た方は、地区優勝にグッと近付く。1勝1敗なら、うーん。


 さてさて、色々見て来たが。
 いやぁ、参った。「順位表とチームスタッツ、あと今後のスケジュールを見れば、ある程度は予想出来るかなぁ」と踏んでいたのだが、余計に難しくなった気がする。
 色々とひっくるめて考えると、やはり最終的にはGiantsとCowboysの争いか。1ゲーム差、ひょっとすると同率ってことも有り得るなぁ。どうしても甲乙付けろと言われたら、うーん、半ゲーム差でCowboys。Giantsの場合、現在レシオ+8でリーグ2位のターンオーバーに支えられてる部分があるし、ターンオーバーってのは安定したチーム力として計算に入れられるものでは無いから。まぁ、ワイルドカードもあるし、どちらもプレイオフには出場するだろう。2チームから3ゲーム離れてRedskins、1ゲーム遅れてEagles
 あらまぁ、昨季カンファレンスを制したEaglesは、まさかの地区最下位かぁ。うーん、今の状況から上向きになる要素が見当たらないからなぁ、致し方無いところか。