昼過ぎ、養生しつつのんびりしてたら、「ピンポーン♪」とインターホンが鳴る。「何だろう、自治会費の集金かな?」と思いつつ、財布を手に玄関まで出てみると。
 あらまぁ、集金に来る白バイ隊のトクヤマさんでは無く、ちっちゃな少女達がワラワラ。思わず2、3人引っ張り込んでチョメチョメしたろうかとの欲求がメラメラ。珍客の登場に戸惑ったオレだが、冷静に用件を訊く。
 少女の代表、と言うか、不運にもドアにたまたま最も近いところに居てしまったらしい少女が言った。
 「こんにちは、○×小学校のバレー部です。廃品回収に来ました、空き瓶とかありませんか?」
 おぉ、廃品回収。オレも小学校の頃、ソフトボールで全国大会に行く直前に、費用を捻出するためにみんなでやったなぁ(補欠だったけど)。あの時は意味も解らずにやってたが、この子達もそうなんだろうなぁ。まぁ良い、協力してあげよう。
 「ちょっと待っててね。」
 オレはそう言うと、いつかそのうち酒屋に持って行こうと以前から溜め込んでいた焼酎の一升瓶を、玄関先に持って行く。持って行く。……まだまだ持って行く。
 少女に手渡し、バケツリレー方式で階段下のトラックに積込む。また少女に手渡す。……まだまだ手渡す。


 まさか一軒で20本以上の収穫があるなんて、バレー少女達も思ってもみなかっただろう。大人をナメんなや(結論がおかしい)。